沙羅の木

沙羅双樹とは、お釈迦様が入滅した場所に生えていたとされる木です。ただ本来の沙羅双樹(フタバガキ科のShorea robusta )は、温暖な地域でしか育たないため、仮託してツバキ科のナツツバキを沙羅双樹または沙羅の木と呼んでいます。少し暑くなり出した頃に、純白の花は少し明るい木陰と相まって涼しさを運んでくれます。

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[石標61番付近 2009年07月10日 撮影]
ナツツバキ(夏椿、別名:シャラノキ)
Stewartia pseudocamellia Maxim.

山地に生える落葉高木です。上述の理由から寺院にも良く植栽されます。園内では、大正天皇記念碑の下の芝生に大木があります。園内では6月中旬から7月中旬まで開花します。

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[石標61番付近 2009年07月03日 撮影]
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[石標61番付近 2009年07月03日 撮影]
ヒメシャラ(姫沙羅、別名:コナツツバキ、サルタノキ)
Stewartia monadelpha Siebold et Zucc.

ナツツバキより花は小さく直径2cm程度のかわいらしい花をつけます。今年は、蕾を沢山つけていますので、沢山開花すると思われます。園内では、ナツツバキと同じような時期に咲きます。見やすいのは、やはり大正天皇記念碑下の芝生のナツツバキの向かいにある個体です。

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ヒメシャラの紅葉[石標61番付近 2009年11月06日 撮影]
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[石標24〜90番付近 2010年06月24日 撮影]
トウゴクヒメシャラ(東国姫沙羅)
Stewartia serrata Maxim. f. sericea (Nakai) H.Hara(ツバキ科)

ヒコサンヒメシャラの品種で、母種の葉が両面とも無毛なのに対して、裏面の主脈に毛があります。母種が主に神奈川県以西に分布するのに対して、関東地方と静岡県に分布します。園内ではナツツバキより早く咲き、6月中旬から下旬に開花します。

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ナツツバキ ヒメシャラ トウゴクヒメシャラ